芸術学専攻  −教育課程の特色−

芸術学専攻は、芸術の体系的、歴史的理解を深め、あるいは制作活動のレベルを上げることによって、地域に根ざすとともに国際的視野を併せ持つ、芸術・文化の本質を理解する人材の育成を目指しています。
これを踏まえた本専攻の教育課程は、 美術教員の専修免許の取得、学芸員、アーティスト、デザイナーになるなどの実現のために必要な指導が受けられる構成になっています。

美学では、美学思想全般に加え、現代芸術の問題点、演劇、文芸、服飾などに関する研究がなされてい ます。美学のさまざまな方法が、その成立をめぐる歴史的分析を踏まえた上で、記号学、現象学、分析美学の観点から探求されます。

服飾に関しては日本服飾の美意識を支える思想が他の諸思想との関連から探 求され、日本と西欧の比較を通じて、服飾に通底する美意識の普遍性と日本的特殊性が探求されます。文芸と演劇に関しては古代ギリシア以来の詩学の伝統をふまえた研究がなされます。

日本美術史では、古代から中世に至る仏教美術史が探求されます。特に平安末期から鎌倉初期にかけて の仏教彫刻が様式と文献資料の両面から探求されます。また、近世の絵師達の仕事を作品と文献資料の両面より検討します。

西洋美術史では、古代、中世、ルネサンス、バロック、近代の西欧の美術の歴史が探求されます。
古代から中世にかけては、ギリシア・ローマ時代とその後世への影響、地中海世界の庭園芸術、居住空間の機能と美術との関係等が考古学の成果も踏まえつつ探求されます。
中世からルネサンスにかけては、15世紀における伊仏間の芸術交流やフランス古典主義の成立過程が探求され、近代では、19世紀における英仏アカデミーのあり方と極東芸術の様式的関係が探求され、どちらの時期も、転換期という視点から文献探査と文献精読を通して比較検討されます。

美術実技では、油彩画、水彩画などの制作を通じて、さまざまな表現の可能性が探究されます。版画実 技においては銅版画の諸技法が学べます。また、デザインでは、社会との連携授業が行われます(商品開発、スペースデザイン)。さらにデザインに必要なデッサン力を手描きやPCなどを駆使して養います。