国文学科

国文学科は、古代から現代にいたるすべての時代の日本語と日本文学、およびその隣接分野である中国文学(漢文学)、さらには世界の日本語非母語話者を対象としての日本語教育を研究し、これらの学びを通して、しなやかな知性とみずみずしい感性とを身につけ、豊かな人間性を培うことを目的としています。

社会が混迷の度を増す今日、世界と対話し、世界の中で生きてゆくためには、まずは自己の拠って立つところをしっかりとみつめることが不可欠です。国文学科では、この時代の要請に力強く応えるべく、日本の文化を考えるさまざまな科目群を設置し、多角的かつ総合的に日本の人びとの精神文化をとらえることができる科目編成をしています。

他者の理解と自己の理解は表裏の関係にあります。そして、日本に生き、学び、成長する私たちにとって、日本のことばを考えるということは、知性と感性とによって生きている人間、私たち自身の中核をみつめることです。国文学科は、やがて大学を出て、より広い世界の中で生きてゆくための豊かな基盤――さまざまな事象を感受性深く受けとめ、知的に理解し、他者と語り、新たな人生を切り開いてゆくための礎を築きます。

〈私のことば〉という、最も身近なもの。そして、〈私のことば〉を支えるすべての時代のさまざまなことばと文学、文化。それら研究対象の豊穣な世界を味わい、日本文化の特質を感知し、私たちにとっての意味を問う―― それは、〈私〉をみつめなおすことであり、〈新たな私〉を創造することであり、〈私〉を世界へ、未来へひらくことです。